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4557 医学生物学研究所 8/3ピックアップ銘柄

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特殊

 臨床検査薬、研究用試薬製造。自己免疫疾患に強み。癌も。

連結

 試薬99(14)、投資1(17)【海外24】

※数字は売上比率(利益)

 

直近決算発表(7/28・1Q)

○進捗状況(2020.4/1~2020.6/1)

 7/28 1Q発表 経常利益346百万円 22.3%

 

売上高21億91百万円(前年同四半期比1.2%減)

営業利益3億46百万円(前年同四半期比3.2%減)

経常利益3億46百万円(前年同四半期比0.8%増)

親会社株主に帰属する四半期純利益2億88百万円(前年同四半期比12.3%減)

 

新型コロナウイルスパンデミックの影響を受け、前年同期比で売上高、営業利益は微減ではあるが、通年の業績予想に対して概ね順調に推移していることら、現時点で業績および会計上の見積り等に与える影響は限定的である。

 

○コロナの影響

①当社

外出自粛要請に伴い、自己免疫疾患を中心に臨床検査薬を必要とする患者の医療機関の受診率低下や、世界的に大学や研究機関等における研究活動が停滞し、4、5月は臨床検査薬及び基礎研究用試薬の需要が停滞した。
一方、緊急事態宣言解除後の6月は、前2か月の外出自粛の反動から臨床検査薬の需要が回復傾向にある。また、中国のパートナー企業であるYHLO社から導入し、国内で販売している新型コロナウイルスに結合する血液中の抗体を測定する試薬2種類と、その試薬の測定機器である「iFlash3000」を利用した新型コロナウイルスに関する臨床研究が開始されている。

②中国子会社

北京市の販売子会社であるMBLBにおいては、大学の研究活動停止に伴い基礎研究用試薬の出荷が停止したものの、主力の企業向けマテリアルは、現地診断薬メーカーからの旺盛な需要に対して供給面でスムーズな対応ができ、売上高は堅調に推移した。一方で、浙江省杭州市の製造子会社であるMBLHは、春節延長による製造停止や顧客の需要が低下したことによる影響を受けている。

 

○セグメント業績

①試薬事業
・免疫・血清学検査試薬

国内市場は新型コロナウイルス感染症拡大防止策の影響により、自己免疫疾患の患者さんを中心に医療機関の受診率が低下したため、自己免疫疾患検査試薬等の売上が減少したものの、中国のYHLO社から導入した試薬と機器による売上を計上し、中国市場は企業向けマテリアルが堅調に推移したことから、全体としては売上が伸長した。

・遺伝子検査試薬

新型コロナウイルス感染症による治療延期等の影響で、売上がやや下回った。
臨床検査薬事業全体の売上高は前年同四半期を上回った。

・LSTR事業

新型コロナウイルスパンデミックにより世界的に研究活動が停止した影響で、当事業の売上高は前年同四半期を大きく下回った。

これらの結果、試薬事業全体の当第1四半期連結累計期間

売上高21億78百万円と微減(前年同四半期比1.2%減)

セグメント利益3億41百万円(前年同四半期比4.1%減)となった。


②投資事業
当第1四半期連結累計期間

ファンドの管理収入により

売上高13百万円(前年同四半期増減なし)

セグメント利益4百万円(前年同四半期比184.0%増)

 

○今後の見通し

2020年4月28日に公表した連結業績予想に変更なし。

売上高9,350百万円(前年同四半期比1.3%増)

営業利益1,500百万円(前年同四半期比12.4%増)

経常利益1,550百万円(前年同四半期比16.8%増)

親会社株主に帰属する四半期純利益1,250百万円(前年同四半期比1.3%減)

 

今後の株価予想

○経過

3月中旬が底(2500円)

3月下旬PCR試薬発売ニュースで寄り付かずストップ高(3800円)

その後調整あるも4月下旬まで上昇(4200円)するが、

緩やかに下落し、7/28の1Q発表で暴落(2800円)

 

○チャート

1Q発表の暴落で3月下旬の窓を埋めてきている

まとめ

・コロナで難病患者の受診減で試薬売上低下するが、現在は回復基調

・中国子会社での試薬の製造停止などコロナの影響を大きく受ける

・通期予想は売上利益とも微増

・直近株価は1Q発表受け3月中旬の水準まで下落してきている

 

○結論

会社予想はやや保守的と考え、 緊急事態宣言の再発動がない限り、株価は3月中旬の底(2500円)で止まり、反転すると予想する